バイトの最終日の最後に、接点があった子たちに別々に
これでお終いのさようならのあいさつをした。
本当に今日で最後なんだねえとか、頑張ってねとか、応援しているよとか
惜しがってくれたりかけてくれる言葉や表情が、みんなとても暖かくて
人の温かみに触れたような、懐かしいような寂しいようなうれしいような
入り混じった複雑な気持ちだった。
恥ずかしがり屋の俺だが、自分なりに心をこめて温かい挨拶で返した。
俺という人間を各々が人間的に信頼して、受け入れてくれていたのだなあ。
と感謝をした。
ここは女の子達もアットホームな環境で、
俺には合っていた環境だったのかもしれないなと
帰りの車中で、今更ながら後ろ髪を引かれるような
感傷的な気分になった。
俺は恵まれた環境にいたのだ。
彼女たちの生きる水商売の世界は、実力社会でいわば個人事業主みたいなものだ。
表街道の世界ではないし、
もちろん俺もだが、お互いに生きていく上で人よりも苦労もあるかもしれない。
特に若い彼女たちの未来は、元気で幸せなものになって欲しいと思う。
俺も後悔しないように、新しい店で頑張るつもりだ。
みんなありがとう。 お元気で