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海外での危機管理

ルーマニアにインターン行った女子大生が殺害されたニュースを読んだが、
海外をよく旅をしていた人間としても非常に気の毒に思った。

空港で親切を装った犯人に声をかけられて被害者は、一緒にタクシーに乗ってしまったようだが、
海外の空港で、観光客に声をかけてくる人間には、ほぼ100%マトモではない人間であり、
基本的に無視をしないといけないのは鉄則で、
実に初歩的なミスで、絶対にやってはいけないことだったからだ。
それが日本語であれば鉄板レベルで無視が基本だ。

日本人は親切な人間が多いのだが、個人主義のヨーロッパではそれは当たり前のことではない。
原則的にこちらから働きかけないと、黙っていてもなにかしてくれない国だ。
韓国はそこは日本人と同じで、かなり骨を折ってまで教えてくれる人がいたり親切な国だった。
彼らには、何か困っている空気を読める感性が我々と同じであるのだ。
また、肌の色が同じなので生理的な違和感が無いのは大きい。

そこがアジア圏との違いなのだろう。

そうでなくても空港からのタクシー利用は、ドライバーがお客を旅慣れてないと見るや
遠回りを含めたぼったくりに遭う確率が高く、あまりお勧めできない旅程だ。
自分なら、空港から町のどこどこに行くなら
どの道を使って料金はいくらが相場でと事情を知ってないと危なくて使えない。
それはつまり過去に来た経験があるということだ。

俺がやむ終えず使うときは、シートの真ん中にどっかり座り腕組みをしていかにも慣れている風を装う。
目だけは景色をチェックする。
つまりハッタリをカマすわけだ。

ヨーロッパでは、空港や駅とは安全ではない場所。
犯罪者が無防備な観光客のカモを探す漁場でもあり、かなり注意を払わないとならない場所だ。
ストリートチルドレンと貧困の国としても知られるルーマニアの場合、その危険性はもっと上がると思う。
フランスでは、夜中アル中がうろついていることも少なくない。(欧州ではワインが安いので、
アル中はだいたいワインのビンを持っている)
日本人である以上は、すなわちそのカモのリストの最上部に位置していることを意味する。
過去の多くの無防備な観光客がその前例を作ってくれてるからだ。

俺の同級生は、ブラジルの空港に着いて早々に見るからに少年に引ったくりに遭い
追っかけていきその少年を捕えたら、腹に拳銃を突きつけられ、あきらめたことがあったほどだ。

被害者は、どうやらあまり海外1人旅の経験がなかった人なのではないかなと思う。
俺は、両親と小さいころからかなり欧米には行っていたので、
両親に行くに当たって注意点をしつこく叩き込まれたものだ。

また、初訪問の国で夜に空港に着いてそこからタクシーに乗り継いで
駅に行き、
そこから夜行列車で現地に行くような日程も、無防備かつ非常識なプランだと思った。
そういうのは、バックパッカーで貧乏旅行をするような男のやる事で、
女性にはかなりのリスクの伴うことだからだ。

日本人が少ない国の深夜に若い日本人女性がいるだけでも、
かなり異様かつ目立ってしまうことだ。
そんな時間にとても若い女性が出歩くものではない。

俺も、過去に無茶な旅行は随分としたけどそれは旅慣れしていた経験と
現地の知識がある程度はあってのものだ。
だいたいどういう人間が危ない奴かの判別も両親と旅行していたときに
教えてもらっていた。
その歳のときはすでに情報量と備えの武装があったわけで、行き当たりばったりではなかった。

欧州の夜行列車は、盗難の巣窟でありだいたい客層が悪いものだ。
マルセイユからディジョンの夜行列車に乗ったときは、周囲のあまりにも多い。
貧困層が多い白装束のアラブ系の客層が気になって、おちおち眠れなかった事を覚えている。
彼らの多くは、スラム街に住んでいることが多く、バスで暴れたり
事件も度々起こすような人間もいて荷物が奪われる危険性は、目前レベルの隣りあわせだ。

また、欧州では電車は時間通りに来ないことが多いことや、急に発車のホームの番線が変わることも多く、
予定通りに乗れない危険性も無いとはいえない。
それを旅慣れしてない、少女に1人で行かせることは、俺には気違いじみているとさえ思う。
かわいそうだ。

なぜもっと安全な明るい時間に着くプランを組むなり、現地に慣れた人間をよこすなり
してやれなかったのかと
周りのサポートや配慮の無さを気の毒に思う。
また、本人も行くまでにもっと調べる必要があったと思う。

死ななくていい若い人間が、初歩的なミスで死んでしまう事ほど悔やまれることは無いのではないだろうか。
と個人的に思う。
by masa3406 | 2012-08-20 13:44


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