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胡散臭い人物

コンビニで格闘技のPRIDE K-1の裏話の本が売られていて
購入して読んでみた。
その中で、格闘技団体のPRIDEのある人物のことが興味深く書かれていて
俺はちょうど4年前のことを思い出した。

当時、俺は会社にいながらにして転職活動をしていた。
その日は、会社の帰りに青山学院大学の斜め前にある
格闘技のPRIDEを運営しているDSEという会社を受けに行った。
俺はPRIDEを観戦するほど好きだったので、求人を見て関わってみたいと思ったからだ。

小じんまりとしたビルの5階のオフィスは小さく、フジテレビの中継が大々的に行われているような大きなイベントを打っていた会社にしては、小規模に思えた。

DSEは暴力団とのつながりをマスコミに取り沙汰されたことに期を発して、
フジの中継を打ち切られて資金繰りが悪化して、最近外資に身売りをしてしまったが、
当時は格闘技ブーム全盛で非常に羽振りもよかった時期だった。

面接は3対3の集団面接方式で行われた。
面接官の3人のうちの1人、専務であると自己紹介した男が、
まるでプロレスラーのような体格で縦にも横にも大きく声も大きく、
髪の色も金髪でいかにも堅気の人間の風貌ではない。
会社の上層部が金髪・・・。
格闘技の世界は裏社会と密接だとは聞いてはいたものの、
俺は、ちょっとヤバイ会社を受けに来てしまったのでは・・・と
面接を受ける前に高田総裁の言うように びびってたじろいだのだった。

彼が説明する入社後の条件も、頑張ったら頑張った分給料を出しますとか
休日は必要最低限しかありません
最初は給料も必要最小限で生活できる程度です。
とどれを取っても具体的ではなくアバウト ブラック満載で、
さらに不安感を募らせる内容だった。

説明を受けながら俺の気持ちは、来る前のPRIDEの運営に関わりたいから、
この胡散臭い会社には関わりたくないに変化をしていった。

面接終了後に、同じ面接を受けた3人でエレベーターに乗ると
この会社は堅気ではないのではないだろうか。
入社したらあの金髪の男に恫喝されたり殴られるのではないかと
各々が感じた不安を堰を切ったように話し出した。
それくらい、そのいかつい金髪男はたった数十分の接点だけで、
俺達に胡散臭いインパクトと得体の知れない恐怖感を与えたのだ。

そして、その本に書かれていたその男の説明たるや、
俺達の感じた胡散臭さが間違っていなかったことを確信させる内容であった。

その金髪男は、テレビにもよく出ていた代表者の榊原に次ぐナンバー2の立場にあり、
会社の方針はすべてがその2人のトップダウン方式で決定される超ワンマン会社。
表舞台には出て来ない男と関係者には恐れられていて、
裏社会との深い関係があり、興行の世界につきもののヤクザとの調整を担当し、
大いに手腕を発揮した人物であったようだ。
また、黒い社会との接点のみならず PRIDEのリングでもプロデューサーとして
全権を仕切り、そして振るわない試合をした選手には、恫喝や罵声を浴びせることもあり、
この男を怒らせたらリングには上がれないと屈強な格闘技の選手達からも
恐れられる存在だったようだ。
PRIDE武士道のエース 五味選手が負けた試合後にホテルに呼びつけ、
大声で罵倒し続けたらしい。

つまりフジテレビの中継を打ち切られる要因になった、
DSEの暴力団との密接なつながりのまさに中心人物だったわけである。
その証拠に、外資に買収されスタートする新会社では、
代表者の榊原とともに追放されている。

人は外見で先入観を持ってはいけないとは言うけれども、
人間の直感とは馬鹿にできないものである。
by masa3406 | 2007-05-26 04:45


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