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負の連鎖

夜の仕事で俺によく人懐っこく話しかけてくる
店の妊娠しているという子と会話をしていたら、今は3ヶ月なんだそうで
うれしそうにお腹の子供ことを話し出した。

あれ?確か下ろすと話していたような気が・・・。
その子は、過去に何度か下ろした話をそのときにしていて
少なくとも下ろすことには、さほど抵抗がない子のようだった。
まあ、学習しなさいよ。って話なのだけど。

お腹の中のエコーの写真を見せてくれたのだが、
形はまだ人型にはなってはいないのだが、
円状の中に納まる形が不確かな物体があり、
大きな丸いのと下ににょきっと細いものが出ているのが確認できた。

下のにょきはもしかしてチンポ?と思ったが
解説をしてもらうと、丸いのが頭部分で、下のが手なんだそうだ。

人間が人の形に形成される前の状態ってこんな不確かな物体なんだな。
と感心をする。
俺は、生物の授業でもこういうことには全く興味がなかったタイプの人間なのだが、
こうやって見ると、生命の神秘を感じた。
まだ男女どちらかはわからないらしく、わかるのは4・5ヶ月目だと言っていた。

実は、この子が妊娠をしているのがお客の子だ。
前に話されたときに、俺はそれを聞かされ知っていたわけだが、
その時は下ろすようなことを言っていて、
てっきり俺もそうするものだと思っていた。

ずばり核心部分の産むつもりなのかを聞いてみたら、やはり産むつもりなのだそうだ。
今回初めて知ったのだが、相手は知らないので
1人で産んで1人で育てるつもりらしい。
もう私も24歳だし、子供を育てて落ち着こうと思って。
男はもういらない思えるし、ママになってママ友も欲しいし。

とふっきるように言った。
子を産んで、新規一転といった面持ちだ。

普段は踏み込まない俺だが、さすがに
まだ24歳じゃない。
まだまだこれからだよ。と諭すように言った。

それに、相手に言ったほうがいいのでは?とそこだけはあえて踏み込んで提言をしたのだけれど、
相手とは普段連絡をしている仲なのだけど、
それだけは言わないのが彼女の絶対的なルールなんだそうだ。

個人のルールは個人の価値観なので、そこはもうどうしようもないことだ。
たとえ理不尽でも間違っていてもそれは本人ルール。
そうきっぱり言う以上は、外部の人間である俺にはそれ以上は言えなかった。

この子は、家賃を滞納して家を追い出されたりと非常にルーズな面もあり、
1人暮らしで収入に不相応に犬を何匹も飼うなど、
生活力もはちゃめちゃだ。
だから、なんの生活力も生活設計もないこの人に
到底、それは荷が重いのでは?と思った。

学歴もなく、夜の世界のみで生きてきたような
どっぷりとこの世界に漬かりきった子だ。
そういう無力な人間の最後の武器である、
『生活の知恵』がこの子はあまりにも乏しい。
教養や知識や常識がなくても、この生活の知恵さえあれば
なんとか生きられるものだ。

現実世界や外の世界の風当たりは厳しい。

これは言っては悪いけど、生まれてくる子は確実に不幸なことになりそうだ。
子供が子供を産むようなものだ。

生まれてきた時点にして、
父親も子の存在を知らないし子供が父親を知らないということは、
なんて不幸な事なのだろうか。

想像をしただけでも、あまりにも気の毒なことだ。

母親はいいけど、不幸を生産するようなものだ。
父親の存在が最初からないのと同じなのだ。

これが近しい人間ならば、苦言を呈したり全力で止めるところであるけれども
俺は、本人の問題で本人が決めたことだから。と大人の対応をして何も言わなかった。

男である俺には、母親の気持ちや
妊娠した女の気持ちはわかり得ない部分なので、
エコーの写真を見せてうれしそうにするその子に
あまりにも深い部分で触れられなかったのもあった。

昔の俺なら、立場を超えて意見をしたのかもしれないけど、
今の俺は、大人という名の処世術でものを考える習慣が板についてしまった1人の人間だった。

俺の立場は、友達でもない他人の問題をとやかく言うべきではない。だった。
同意もせず否定もせずに、ただ聞くだけだ。

が、腹の中の俺の本心はこうだった。

この子は今寂しくて、それは寂しさの代替に子供を産むつもりだ。
さまざまな現状の不安を母親の立場になることで紛らわせるつもりだ。
それは、産める権利がある母親のエゴなのではないだろうか。

彼女の生活力や生活能力と照らし合わせても、あまりにも浅はかな決断だと思う。

最後に、
でも相手には言ったほうがいいと俺は思うけどなあ・・・・。
とだけ言ってその話は終わった。
ここは1人の人間としてのせめてもの提言だった。

店から帰るときに
ホンと、もうこの世界の人種はどうしようもないな・・・。と俺は思った。
何かのテレビでも見せられているような気分だが、
現実的にこういう人間・人種がいるのだ。

関わる以上は、俺もその連中の中の1人なのかもしれないけど、
こういうことは、俺には負の連鎖にしか思えなかった。
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by masa3406 | 2010-12-22 18:03

年末

生活に追われてもう気がつけば年末になっていたわけだが、
今年を軽く振り返ってみると、本当に仕事で時間に追われた1年だった。

去年は、家でぼーっと過ごす時間もふんだんにあり、
体を持て余し時間がありあまっていたのに、今年は間逆で両極端なものだ。
機械的な日々を過ごし、頭の中で様々なことを考える自由な時間が減ってしまったので、
ブログを書くためのインスピレーションも鈍ってしまった。
多分、人間的には今年の俺はつまらない人間になった気がする。
感性が鈍っている気すらする。

今年は金を稼ぐために、プライベートや今までの自分本来のライフスタイルを封印して
色々なことを犠牲にした1年でもあった。
その我慢ができたのは、去年かなり経済的に苦しい思いをした経験があると思う。

去年は、明日のパンを気にする生活に置かれていたわけだが、少なくとも今はその心配はない。
金銭的な心配がなくなったことは、やや精神的にゆとりをもたらした。
人間、お金がないと余裕がなくなるのは確かなようだ。

けれどもこの毎日が面白いか?と聞かれたら
物足りない。
1日で仕事にとられる時間があまりにも長い。
適当な余暇があり、好きなキックをして過ごしている日々のほうが、
俺には充実をしていて楽しいのは明らかなことだ。
たまにジム仲間に会うとうらやましくて仕方ない。
寂しさすらおぼえる。

だが、会社を辞めて2年間も就職が決まらない友人や今の厳しいご時世を見ていると
そうも言ってはいられないのが現実だ。
俺みたいな何の能もない男が金を稼がないということは、社会のクズと同じことだ。
去年、経験をして感じたことは
金がない金を稼げないということは、何か起きても自分で自分のケツを拭くこともできない。

食えるだけの金を貰い好きなものを食えるありがたさも、去年の経験でわかっているつもりだ。

そこに苦渋がある。
年末のまとまった休みに、いろんなことを整理してゆっくり考えてみたいと思っている。
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by masa3406 | 2010-12-20 04:21

強すぎる嫁さん

大学時代の友人と、千葉の奥地の例の美味い焼肉屋に出かけた。
前に一緒に行ったときに、次回年内にそこですき焼きを食べようと約束をしていて、
それを友人が覚えていて誘われたからだった。
正直に言うと、俺はすき焼きよりもしゃぶしゃぶのほうが好きだ。

食欲の増す冬で、日曜日だったこともあり予約が満員で、
先着順になる当日予約の名前を書きに
開店約3時間前の14時30分に店に行かねばならなくなった。

友人には、去年結婚した嫁さんがいる。
友人は俺を車で12時に迎えに来たのだが、
嫁さんには、今回焼肉を食べに行くのを内緒にしているらしく
いつもどおり会社に出勤するふりをして朝いつもの時間に出て、
時間まで外で時間を潰していたんだそうだ。
会社へは私服で通勤しているそうで、一応私服ではある。

高速に乗る。
友人はいつもはETCカードを入れているのだが、なぜか今日は入れていない。
途中まで高速に乗り高速が終点になると、
そこから下道を通って目的地へと向かう。

その途中で、どこからか道を間違えている事に気づいた。
そこで、友人はカーナビで目的地を確認したわけだが、
よく考えてみれば変な話だ。
カーナビに最初から目的地を指定しておけば、迷うことなどないのだから。

俺はなぜ目的地を設定しないのかを指摘すると、このカーナビは
履歴が残ってしまい目的地と日にちも残ってしまって消せないとの事だった。
その一覧を何気なく開いたときに、嫁に見られるかもしれないからだと言う。
今日はETCカードを入れていないのは、請求書から発覚することを恐れたのだろう。

俺には、いささかビビり過ぎのような気がしたわけだが、
そんな友人の行動はまだ序の口だった。

道を修正して店にたどり着き、そこで名前を書いて
開店するまでの時間を潰すべく、
車で近くの海に行ったり道の駅でソフトクリームを食べたりして
時間を潰した。
友人はサーファーでもあるので、冬でやや荒れ気味の海岸で、
俺が波について色々と疑問に思った事を解説してもらった。

開店時間が近づいてきたので、再び店に戻り駐車場に車を入れた。
それから店に入るのかと思いきや、ちょっと待ってと友人は後部座席へと移り着替え始めた。
焼肉屋は服に臭いがつくからと、今日の日のために
トランクに着替えを隠して、周到に準備をしていたらしい。

友人は、ジャージのズボンを履いて出てきた。

趣旨はわかるけどさ。。。
そこまでするかねえ・・・。と俺はやや呆れモードだ。

店に入り、すき焼きを堪能した。
この美味い焼肉屋の肉質のすき焼きは、脂肪の乗った肉がとろけるように柔らかく
俺がこれまで生きてきて一番美味いすき焼きである。
と言えるほどに、それは筆舌に託しがたいほどに美味なすき焼きだった。

俺たちは、焼肉も堪能して満足をして店を後にしたわけだが、
再び車に戻った友人は再び着替え、ビニール袋に焼肉の臭いがする脱いだ服を入れて
それを再びトランクに放り込んだ。
脱いだ服は、こっそりクリーニングに出す計画なのだそうだ。

さながら、何かの犯罪を犯した犯人の完全犯罪の周到なる隠蔽工作みたいだ。
友人は、今日すき焼きを食べに行く事を非常に楽しみにしていたらしく、
前日にウキウキしている心を悟られないように。悟られないよう。
にと家で過ごしたのだそうだ。

まだ時刻は19時。
今までの友人との付き合いなら、ここからのんびりと家に帰るか
寄り道をしながら帰るわけだが、

いつもどおりなら、友人はいつも会社から帰宅する20時30分に帰らねばならないが、
今日は仕事で疲れたから飯を食って帰るからと21時に帰る計画だ。

店を出てすぐに友人はコンビニに寄った。
友人は、入り口のごみ箱にレシート類や高速の領収書を捨ててから
トイレに入ると髪を濡らして出てきた。
焼肉の臭いのついた髪を洗ってきたらしい。

断っておくが、今日は友人は浮気をしたわけではない。
ただ、すき焼きを食いに行っただけである。

それが、彼をここまで行動させてしまう嫁さんとは、
家では、いったいどんなうるさい女なのだろうか。

再び車に戻り、高速に乗ると友人は何かに追われるように
猛スピードで車を東京方面へと飛ばした。

車中で友人は、最近 嫁さんを気にして休日一緒にすごすようにして、
友達付き合いが減ってきているのが気になるような事をぽつりと言った。
そんな束縛の厳しい嫁さんでは無理もない事だった。

友人は、会社帰りにぷらっとネカフェに寄るのでさえ、本屋に寄るのでさえ
何か寄る「理由」が必要なのだと言う。
俺なら、何も考えずにする行動に友人には心理的な制約がある事に驚く。

ネカフェに寄って帰ったときに、タバコの臭いがついたから
なんて言おうか気になったのだそうだ。

帰社時間の8時になって、友人に嫁さんからのいつものメールが来た。
そこで友人は、今日は21時に帰る「理由」の
あらかじめ決めておいた、仕事で疲れたから今日は夕食を食べてから
帰るというメールを返信した。
こいつには、なんとなく会社帰りにふらっと寄ることすら許されていないのだろうか・・・。

結婚前は、友人は俺と出かけた時はいつものんびりと
時間を気にせずに気兼ねなく出かけたものだが、
思えば、たった1年でずいぶん変わっちまったものだ。
今じゃ、言い方は悪いけど
まるで首輪をつけられて飼いならされた犬だ。
飼い主の機嫌を気にして拳骨を恐れて、
殴られないように必死に工作をしているようなものだ。

俺は、彼女にどこかに行くときは○○に行ってくるわ。
友達と出かけてくるわ。だけだ。
そんな事は大の大人である俺の自由だからで、
その代わりに逆に俺も相手にとやかく言う事はない。
下手な事を言って、こっちが束縛をされることもまっぴらご免だ。
それでダメならそれでしょうがない。
小さい子がお母さんにお伺いを立てるわけじゃあるまいし、
今まで付き合った子にも、俺はその流儀が当たり前の事だった。
そういう点では、別にもめた事はない。
こいつはそういう奴なんだ。と思わせればいいのだ。
確固とした強い意思があれば、女はそこはとやかくは言わないものだ。

そんな俺にとっては、浮気をしているわけでもない。
たかだか、ちょいと友人と焼肉を食いに行くだけの事で、
コソコソと工作をする友人が非常に小ちゃい男に見えた。

簡単に言うなら、見ていてイラっと来たわけだ。
お前、男なら女に もっと正々堂々と自分が主張したいことくらい
して、正々堂々と行動すればいいじゃないか。と思ったのだ。

俺は、小さい時に気が強くすぐに癇癪を起こすヒステリーの母親を恐れていた。
何か粗相をした時やテストの点数が悪かったときは
家に帰ることが怖い事もあったし、何か言い訳をしたり
言い訳を考えたりビクビクしていた。
そんな俺は、よく学校帰りに友達と別れてから
わざと寄り道をしたり電車で乗り過ごして戻ってきたりして、
家に帰って怒られる時間を遅らせようと遠回りをして帰ったものだ。
怖い母親にビビって萎縮していた当時のチキンな俺にも、
何かにつけ「理由」や言い訳が必要だったのだ。
男として、みっともなくて最低の姿だった。

やがて、反抗期になり俺はそれをすべてはねのけた。

こんな周到な工作までして、ビビっている友人を見ると
哀れな俺の幼年期を思い出した。

世の中には恐妻家がいるし
奥さんを立てて円滑に事が運ぶ家庭が存在する事は
理解できるのだが、それを超えていると思った。

女が強すぎるのも男を不幸にするものだと、俺は体験から断言する。

俺にとっては、去年までは一緒に出かけた時も楽しそうだった友人が
すっかり萎縮して常に「理由」を考えて行動をしている姿は、とっても悲しい姿だった。
伸び伸びしていた奴が、嫁さんの管理の元に
がんじがらめになっている姿は見たくはなかった。

お前、ちょっとそれはねえよな・・・。と思ったのだ。

焼肉は美味かったけど、滅多とない時間を作り
友人と出かけたときくらい
お互い気兼ねなく行動をして純粋にその時間を楽しみたいものだ。
俺たちは、女に飼われている「犬」ではない一丁前の大人なのだから。
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by masa3406 | 2010-12-08 05:28