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旧友

高校時代の友達2人(A・B)と、前に住んでいた育った下町で再会して飲むことになった。
2人は俺が留年して落ちた学年の友達で、俺よりも1つ年下で、
育ちが同じ下町だからか、なんとなく空気が合って仲良くなった奴らだ。

Bは遅れてくるということだったので、それまでの時間をお互いにもつ焼きが好きなので、
寒空の中、俺がネットで調べたもつ焼きの店に近所に住むAと行った。

店は、こじんまりとした裏道の
お婆さん1人が切り盛りをしている、カウンターと奥に狭い座敷しかない狭く小汚い
いかにも下町の家庭的な雰囲気の店だった。
みるからにお店のお婆ちゃんと常連さんとの関係で成り立っているような雰囲気で、
単なるもつ焼き屋に行きたかった俺は、店選びに失敗したかなと不安になったけど、
おばさんが八丁味噌と醤油をブレンドした鍋に漬け込んだ
もつの味はネットの評判通り確かで美味だった。
もつの刺身も新鮮で、刺身に合わせる味噌も相性が抜群で、
このお婆さんは、ただ者ではなさそうだ。

近所に住むAは、就職が決まって来月からは拘束時間の長い仕事の生活になるので、
知るのが一足遅かったと残念そうにしていた。

それからつまみの量が多くて安いという次の大衆的な居酒屋に先に入って、
しばらく飲んでいるとBが合流した。
俺は、Bに連絡を取ろうと何回かメールや電話をしてみたのだけれど、
なぜか、この1年間連絡が取れなかったので、1年ぶりの再会だった。
もしかしたら俺はBになにかしたのではないか、あるいは彼の生活がうまくいっていないのではないかと
今日会うまではどこか気にしていた。

俺の心配事は杞憂だったようで、そんな事はまるでなかったかのように
Bは前と同じように明るく、高校生時代のような冗談を言いながらよくしゃべった。
俺は、Bが元気そうなことに安心した。

ちなみにBは、既婚者である。
下町から出たくなかった彼は、下町が嫌いだという嫁さんの希望に押し切られて
いまは電車で1時間くらいの距離の山の手に住んでいるのに、
大層この町が気に入っているのか、頻繁にこの店に訪れているらしいことを俺はAから聞いていた。

Bが、この店の写メや駅や駅ビル写メを添付した文章なしの謎のメールをたびたびAに送ってくるらしく、
内容もただそれだけで、近所に住むAを誘うわけでもない。
それにAが合流しようかと返信をしても返事は来ないそうで、
その話をAがするたびに、2人であいつホンと謎な奴で面白い奴だな。
この町にいったいなにしに来てるんだろうな。と互いに笑い合っていた。

Bは、まだ就職はしていないとAから聞いていたので、何かこの町に頻繁に来る用事でもあるのだろうと
聞いてみたら、
この町とこの店で飲むのが好きで、ただそれだけのためにたびたび電車で1時間もかけて訪れ、
店の開店の昼過ぎまでを駅ビルなどで時間を潰し、
それからこの店で1人で飲んで帰るのだそうだ。

俺が、生まれ育ったこの町に帰りたくなるときは、なんとなく現在が上手くいっていない後ろ向きな時で、
楽しかったあの頃に戻りたいな。と思ったときが多い。

俺も経験をしたけれども、毎日決まって行く場所もない無職の生活は先が見えず
社会から隔絶されているようでもあり、不安だったものだ。
既婚者なら、何もせずに家にいる事はもっとプレッシャーかもしれない。

以前と同じようにバカバカしい冗談を言って明るく振舞っているBだけど、
彼の心の中に1人で慣れ親しんだ下町に来て、
静かに息抜きをしたい何かがあるのかもしれないなと感じた。
もしかしたら、そっとしておいて欲しくて今日まで連絡が取れなったのかもしれない。

今日の再会はとても楽しかったけど、今までの俺だったら、たまたま連絡が取れてなかっただけなんだな。
Bの奴ぜんぜん元気じゃないか。
とまた遊びに誘ってしまうデリカシーのないところだが、
今日のことは今日だけのこととして、Bの仕事が決まるまではそっとしておこうと思った。

そんなBが、最近は毎日本腰を入れて就職活動をしているそうで、
奥さんが妊娠をして5月には子供が生まれるので、本格的に尻に火がついたのだそうだ。

それから、3人でカラオケボックスに行って、
サッカーの日本代表 対 オーストラリアを観戦することにした。
2人はサッカー部だったこともあり、熱心に観戦をして盛り上がった。

3人とも何も変わっていなかったし、そんな3人で過ごす雰囲気が昔の俺たちのようで
とても懐かしくいい息抜きになった。
就職、子供が生まれると2人には転機があるけど、
また、こうやって飲めたらなと思う。
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by masa3406 | 2011-01-30 07:25

素直さは大切なこと

母親の精密検査の結果が出て、来週から入院と手術が決まったみたいだ。
みたい・・なのは、病気についても一度も母親とは話していなくて、
すべては親父のメールの伝聞だからだ。

俺には、小学1年からの付き合いの幼馴染の親友がいる。
そいつの母親と俺の母親が同じ会社だったのだが、
小学校入学で再会から付き合いが再開し、
お互いの家を行き来するようになって、長い家族ぐるみの付き合いだ。
途中で奴は不良になって、別の学校に転校して行って中退をして破天荒な生活をしていたけど、
今では落ち着いてプログラムの仕事で独立して稼いでいる。
母親同士も親友みたいなものだ。
俺にとっては、仲が良くない母親でも
そいつにとっては小さいころから知っているやさしいおばちゃんだ。
もし、そいつの母親が重病になったときは俺も駆けつけることだろう。

俺は、母親の癌をそいつだけにメールで伝えていて、
心配そうにぜひ詳しいことがわかったら教えてくれ。との返事をもらっていた。
当然、そこから母親の親しい友達であるそいつの母親にも伝わったとは思う。

だから、具体的な日にちが決まったら教えようと思っていたのだが、
今日、親父からのメールで
その家族にお見舞いに来られると困るので、入院日は絶対に知られないでくれと
の本人からの伝言だと釘を刺す内容が書いてあった。

母親は、昔から他人には弱みは見せない秘密主義者だ。
らしいな。と思ったと同時に
親友にすら隠し立てをして弱みを見せまいとする、
そういった素直じゃない人間性が、また嫌いになった。

人間が生きていく上で
親しい人間に時に弱さを見せるのも、人間として当たり前のことだと思う。
それが生きている人間と人間のつながりなんじゃないだろうか。

思えばそれが、俺がずっと母親に対して小さいころからあった壁・距離感のようなものだ。
母親は、一見社会では顔が広く交友が多いのだが本当に気を許して付き合っている
人間はいないのかもしれない。

台湾旅行をした時に淡水という町に向かう電車の車中で親父と話したのだが、
母親が俺にはあまり話さない、実家の家族構成や生い立ちの話も
俺の親父にも隠し立てをしてほとんど話していないようだ。
自分にとって体裁が悪いと思うことは、話さないのだ。
あの人は昔から自分の生い立ちの肝心な事はあまり話さないと言う親父に
ゴルゴ13かどこかの国のスパイじゃあるまいし、変な奴だと笑った。


俺は、この前べつの親友が癌で入院したときに親友としてお見舞いに行ったのだけど
そんな当たり前の事を拒む理由がわからなかった。
時に弱さを見せたり友人に甘えるのも人間だと思うのだ。
俺は、見せる人間に人間味を感じる。

人とのつながりを大切にする俺には、母親の親友にすら隠し立てをする態度や
価値観がどうにも人間的に受け入れがたい事だった。
カッコやプライドが大事で、体面だけが大事な人間に思えた。

俺はお見舞いに1回だけ顔を出すだけで、根本的には関わらないことに決めた。
どのみち仕事で忙しいし後は親父に任せようと思う。

それが俺のこの数日間で出した答えだ。

相手が他人にドライなら俺もそういうことだ。
素直じゃない人間には、相応の対応が返ってくるだけだ。
俺も弱っている所は見ないことにするから、どうか好きなだけカッコでもつけててくれ。

将来、葬式はしなくていいから海に撒いてくれとも言っているそうで、
秘密主義だかなんだか知らないけど、だったら最後まで美学でも貫いて、
カッコ良く体裁良く生きて勝手にしてくれと思う。

人間は、素直さを失ったらお終いだと思う。
カッコよく死んでいくなら野良猫でもできる事なのだから。
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by masa3406 | 2011-01-28 05:08

救い

台湾から帰国した。
台湾の時差は日本からマイナス1時間とないのと同じ。
飛行機の所要時間も3時間ちょいで、疲労感も違和感もほとんどない。
旅行については、見たこと感じたことを後に記して行きたい。

帰宅して知ったのだが、このブログを登録させていただいている
だめ板blogアンテナの中の1人である漫画家志望さんが、
年始早々に自殺をされていたことを知って大変驚いた次第だ。

アンテナに登録している皆さんのブログを以前は、ちょくちょく覗かせてもらっていた。
その中で、彼には小まめにブログを更新をされている常連さんのイメージがあった。
最近は仕事が忙しくて、家で夜中にPCを開ける時間が減少してしまい
アンテナそのものを見れてはいなかったけど、俺にとっては開くといつもそこに
更新した彼のブログが上がっている存在だった。

彼の事や状況の詳細を知っているわけではないが、
同じアンテナの住民として、仲間を失ったような空虚で寂しい気持ちになった。
20代前半だったそうで、どんな事情があったにせよ
結論を出すにはあまりにも早すぎてもったいない限りだ。

人生に挫折はつきものだが、まだ最初の挫折を味わっただけで
結論を出してしまったようなものだ。
20代前半ならAがダメなら、またBにチャレンジして
それがダメならまたCでと試行錯誤が許される年齢だ。
まだ無限の可能性を秘めているのだ。

人生であまりにも辛かったら逃げる選択肢もありだと思っている。
自分に向いていないことなら、降参しても降りてもいいと思う。
職場が合わないのなら辞めればいい。
向かないなら変えればいい。

たとえどんな駄目な人間でも、1つくらいはできることや向いていることはあるだろう。
最終的に、自分ができることでがんばればいいのだ。
それを探し続けて見つける時期が、若い時期だと思う。

よほど不治の大病でも抱えていたのなら事情は別だが
まだ、自分の限界点を決める段階ではなかったと思う。

未来のある若者の死は、もったいなくて悲しい限りだ。
ジムの中高生やそれくらいの年齢の子と接することが多い俺には、
そうとしか言いようが無い。
その中でキックで大成する人間は、99%いないだろうが
あどけなさの残る彼らの表情を見ていると、
人生の無限の可能性を感じるし輝いても見えるものだ。
俺からしたら、奴らはかわいい奴らだ。
若者の自殺はあまりにも残念でならない。

俺も若い人間と接する機会が多いが、押しつけたり子ども扱いをせずに
きちんと話を聞いてあげると、彼らはときに素直に悩み事も話すものだ。
若いなりにどこかに救いを求めるものだし、年上の人間には話しやすいのだ。

人生経験がある大人たちが、悩める若者にもう少し手を差し伸べる世の中になって欲しいと
切に願う。

ご冥福をお祈りします
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by masa3406 | 2011-01-17 04:16

嫌なニュース

年末と年始と休みをゆっくりと過ごしたわけだが、
年始早々に困ったニュースが飛び込んできた。
年末に母親が人間ドックを受けたらしいのだが、そのときにすい臓に癌らしき
ものがあるのが確認できたそうだ。
それから精密検査をした結果が今日に出て、その正体は悪性の癌だったようだ。
父親づてに聞いた話では手術を近日中に受けるらしいのだ。
俺は、年始に実家には寄ったわけだけど、母親とそのことについては一切話さなかった。
まあ、仲が良いとは言えない関係なので、会話自体もほとんどなかったわけだけど。

心境としては、突然で色々とこれから考えないとならない問題が
出てくるのだろうが、
俺は去年、親友が肝臓癌になったので免疫みたいなものができ、
妙に冷静だ。
親父も冷静なタイプだが、俺はそれ以上に客観的に
「これから」について話していた気がする。
これは昔から母親と不仲なのが相当に関係しているのかもしれない。

正直、これから病人となる母親とどう接するか、どう関わるかも自分の立場も決まってないし、
考えもまとまっていない実に曖昧な感じだ。
母親は非常にプライドが高い人間なので、弱みを見せたりじたばたはしないだろうし
ホスピスでボランティアをしていたので、癌についての知識はかなりある人間だ。
俺に手助けを積極的に求めることは皆無なのは想像に難くはない。

親友の癌を聞いたときは、かなりのショックを受けたのに肉親なのに実に変な話だ。
あるいは、俺は冷たい人間なのかもしれない。
自分でもよくわからない。
が、客観的に見れば
関係が悪いのに急に変わるほうがおかしいのかもしれない。
また、この素の自分の反応が、これまでの仲の悪さや根の深さを示しているのかもしれない。
人間は緊急時に本音が出るものだ。
結局、俺たちはそういう人間関係や信頼関係を築けなかったのだ。

ネットですい臓癌について、検索してみたら
膵臓がんは癌の中でもとりわけ生存率が低く、リンパから転移しやすいようだ。
どこにも気休め的なことが書いていなくて、誇張を抜きにして
長いスパンで見てもなったらほぼ終わりの感すら読み取れる。

手術ができるということは、まだ手がつけられて助かる段階なのかもしれない。
もちろん肉親である以上は治っては欲しいが、
駄目な可能性も十分に考えられることだとは覚悟、認識している。

母親は仕事が忙しかったからか、面倒だったからか、
人間ドックになかなか行かなくて、親父が去年行けとせっついてようやく行ったら
膵臓の癌が発見されたようだ。
すい臓がんは、かなり進行するまでは自覚症状が出ないのだ。
それがなければ、手術の話も出ることもない手遅れだったのは間違いない。
非常に恐ろしい話である。
母親は、タバコも吸わないし食事も肉食ではない。
家系的に癌の家系なんだそうで、もしかしたらそれが原因なのかもしれない。

皆さんも検診を軽んじないで欲しい。

とまあ、こんな暗い話を新年早々とレスしないとならない俺は
実は明日から、体調が回復した親父と台湾旅行に行く直前なわけで・・・。

なるようになるしかないことを考えていても仕方がないわけで、
旅行は旅行として、楽しんで美味いものをたらふく食べて来ようと思っている。
また、去年の韓国旅行のように見聞したものを
レスしたいと思っている。
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by masa3406 | 2011-01-12 02:16