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脱サラ

去年年末、ちょうど俺が転職をした頃だろうか、
突然大学時代の友人が飲食店を始めたいと言い出した。

友人は、ラーメンやうどんをこよなく愛していて、
大学時代から俺とも数限りなく一緒に食べに行っているのだが、
始めたいのは全然関係ないテイクアウト専門の洋の焼き菓子の店なんだそうだ。

ほかにもホットサンドを提供する予定なんだそうだけど、
友人がそこまで焼き菓子が好きであったという話も
お店を始めたいということも、今までの交友関係で1度たりとも
聞いたことがなく、突発的な思いつきの印象が否めなくもない。
おまけに彼は素人だし飲食の業界にコネもツテもないのだ。

これまで散々食べ歩きをしてきた、ラーメンやうどんなら、まだ動機がわかるのだが、
開店資金もほとんどを借り入れないとならないらしく、
どこかの店で修行をするつもりもないらしい。

着々と貯金をするなり準備をしてきた感はなく、
構想を練っていた感はなく思い立ったのだろう。

俺は最近、格闘技の裏事情に関する本を読んだのだが、
その本には引退をした格闘家が現役時代に食べ歩きをして研究し、
ラーメン店での修行期間を経てから、
ラーメン屋を開店をした記事が書いてあり、
何をするにしても、自分で飲食店をやろうと思うなら、
そういう一定の準備期間って必須だよなあ。と思う。

前にお好み焼き屋を開店した元プロ野球選手の店に食べに行ったことがあったのだが、
そのプロ野球選手は現役時代から、とにかくお好み焼きが大好きで、
遠征で各地に行くといろんなお好み焼き屋で食べ歩いて、常日頃から研究をしていたんだそうだ。
訪れた店の味は確かに美味かったのだが、にもかかわらずそれから数年して閉店してしまった。

これが資本を出してプロを雇って完全に人に任せる実業家なら、
作る方の修行までは、いらないのかもしれなけど
彼は自分で作って売るのだ。

前から彼には漠然とした起業意識はあるのは知っていたけど、多分、今の会社をやめたい。
サラリーマンをやめたいんだろうな。と思った。
脱サラが動機なのだろう。
確かに俺も彼のそんな気持ちはわからなくもない。
サラリーマンである以上は、この人に使われる生活からいつ解放されるのだろう?
と誰しもが抱きがちな永遠のテーマであるからだ。

でも、彼の勤務する会社は業績も良く安定はしているし収入は低くない。
俺からしたら、この就職難かつ不景気の時代にそれを捨ててしまうのはもったいないとは思うし、
彼には妻子もいる。
お勧めはできないなと思う。

だが、ちょこちょこ来る相談のメールの文面が、
彼の心が踊っていて生き生きしているのが、手に取るように伝わってくる。
こんなに生き生きしている彼には久しく会っていない。
だけに無下に言えないものがある。
否定してしまったら、彼の顔が死んでしまうことは想像に難くない。

去年、死んでしまった友人は食のコンサル関係の仕事をしていて、
生前に俺に言っていたのだが、
今の不景気で人は外食費を抑えがちで、
飲食業を始めたり継続して経営していくことはとても難しく、
もし始めるなら開店をして2年間は赤字か、たとえ自分の給料が出なくても、
その期間を耐えうるような、資金的な体力がないと難しいのだそうだ。

だけど、最近の特に脱サラをして飲食を始めるようなオーナーは、
すぐに利益が出て店が軌道に乗って、回転をしていくと予見をしがちで、
利益が出ずにそこを乗り越えられなくて、閉店に至ってしまうケースが
多いのだそうだ。
飲食業で成功しようと思うなら、軌道に乗るまでも試行錯誤をしたりする期間が必要らしく、
それだけ甘くなくて難しいんだ。ということを生前の彼は俺に伝えたかったのだろう。
彼はよくそれを話していたものだ。

どうもそれが今回の友人のケースにぴったり当てはまるように思えてならない。
こんな時に、プロのその友人がいたら、びしっと相談に乗ってくれていたんだろうけど、
亡くなってしまっていまや不可能だ。

洋菓子というものはセンスが出てしまうから、ある感性は必要だし
本来は修行をしたほうがいいジャンルであろう。
ジャンクフードを作るのともまた違う難しさがある。
地域性にもかなり左右される。

よほど中毒性の高いやみつきになるような味を作れないと、
たくさんは定期的には売れないであろう。
お菓子は必需品ではないので、熱心なリピーターをつくらないとならない。
洋菓子で東京で勝負していくのは、なかなかのハードルの高さだと思う。

他にも洋菓子も提供する、カフェで店長をしていた友人と年末に飲んだ時に
内容を話して聞いてみたけど、
うーん。難しいんじゃないの。と難しい顔で言われた。

年末に友人と会ったのだが、
意外なことにも奥さんにその計画を話したらOKの返事が出て乗り気なんだそうで、
3月に会社を辞めて、本格的に取りかかかるつもりであるとのこと。
多分、奥さんには反対をされるだろうなと思っていたのだが、
思いのほかそれは違っていたようだ。
もう後戻りするつもりはなく一直線の様子で、これまではアドバイスと小出しに忠告はしてきたけど、
もはや、止めるのも野暮だなという雰囲気になってきてしまった。

家でとにかく沢山作って試行錯誤をすること。
できるだけ食べ歩きをして味を研究すること。
試食をさせてくれ。

と彼にアドバイスをしていたのだが、それからは作ったものの報告が頻繁に来るし、
前向きに取り組んでいて、なによりも彼がうれしそうなのが伝わってくる。

これは非常に難しいところなんだけど、人生は成功失敗は置いておいて、
何にどれだけ熱中して熱くなれたか。
馬鹿になって燃えるような熱く、濃密で充実した日々を送れたかも大事だと思う。

結果に対する責任やケツを拭かないとならないリスクはあるんだけど、
生きている充実感を得られるようなチャレンジができることって、
そうそうないことだと思う。
奥さんの承諾を得たということは、覚悟も決まっているのだろう。

難しい勝負に打って出る気はするけど、止めたいような複雑な気持ちは今でもあるのはあるんだけど、
ここは彼の気持ちに応援をしたいと思う。
俺も微力ながら、その洋菓子の食べ歩きをして研究をして、アドバイスをしたいと思う。
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by masa3406 | 2013-01-04 11:13

新年

早いものでもう2013年になってしまった。
31日は、格闘技の試合をジム仲間と観戦して
居酒屋に行って氷川神社で初詣をして朝に帰ってきて、
昨日は夕方まで爆睡していた。

去年11月に俺は転職をしたわけだが、それからは慣れない生活と
夜のバイトとの両立とでくたびれ切っていた。
年末・正月はゆっくり寝たいなあとそれだけを渇望していたほど
毎日睡眠不足で辛かった。

今月から引き継ぎのリストを渡されて、正式に営業活動が始まるので、
大いに不安があるのだが、
なんとかしがみついていきたいと思っている。
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by masa3406 | 2013-01-02 02:41