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親友の結婚式

大学時代の友人の結婚式に出席してきた。
こじんまりとしたレストランウェディング方式で
出席人数も絞っていて少なく、共通の知人もいなかった。

最初はチャペルで式をして、それからはレストランで会食形式だった。
親族が中心のすべてが知らない人ばかり。
いつもは同窓会状態でこういう形態の式は初体験だったので、俺も少し緊張をした。
よく考えてみたら、俺は友達の両親にも会ったことがないので
ご両親の顔もわからないのだ。
式が始まる前の待機場所に年齢が近い、友達の友人が数人来ていたので
居心地の悪さをお互いに緩和するかのように、
どちらともなくお互いに自己紹介をして話をした。

チャペルで執り行われた式は、外人の牧師さんが
日本語の滑舌が悪いのか微妙に聞き取りにくくて、俺はそれをなんとか
解読しよう、聴き取ろうと耳に集中したが
3分の1くらいしか聴き取ることができなかった。

白のタキシードを着た友人は、ちゃんと聴き取れているのかな
などと余計な心配をしてしまったほどだった。
新婦さんは、俺はこの日が初めての対面だったのだが
背がすらりと非常に高くてドレスが似合っていた。
それを見て、
今年出席した別の友達の嫁さんも、そういや背が高かったなあ。
などと全然関係ないことを思い出していた。

性格的に人前に出ることがあまり得意ではない友達は、
自分の主役の立場を演じることに疲れを感じるのか、
顔は緊張していてときおりほんの一瞬だが
不安そうな表情や疲れた表情を垣間見せていて、
奴の心の声がこちらにも伝わってくるようだった。

女は結婚式をしたがるが、大多数の男には結婚式は
精神的に非常に疲れる行事なのだ。

式が終わると、撮影会になった。
集合写真が終わると
親族や新婦の友人皆がデジカメやカメラで、
新郎新婦をさながら芸能関係の報道陣のように
かぶりつきで熱心に撮影していた。
俺はその中に割って入ることがはばかられて、
結果的に友達の友人と共に遠巻きに眺めることになった。

それが済むと、レストランに移動しての会食となった。
1つの長くしたテーブルが連なっていて、
そこに対面式に全員着席する方式で
席が独立していなかったので、どことなく緊張した雰囲気になった。
皆の顔の表情が堅い。

むむむ・・・ この堅い雰囲気のまま食事するのはつらいぞ。

こういうときは、いつもの結婚式のように
酒を入れて過ごしてしまうのが一番だ。
酒をどんどん飲んで、話しやすい人と会話をしていつものように楽しんでしまおう。
と俺はスイッチを切り替えることにした。

新郎・新婦の挨拶が終わると
俺は、グラスのシャンパンやワインを飲んだ。
食事はフレンチのフルコースでとても美味しかった。
昔は、グルメが好きな俺は
たまにはフレンチやイタリアンレストランに行き食べていたのだが、
ワープアの今やそれも遠い過去の世界だ。

酒が入ってきて、隣の友達の友人と会話が盛り上がってしまい
気がついたら最後までその人と会話をしていた。
友人のご両親と、新婦さんのご両親?とは挨拶をしたくらいで
振り返ってみると、後は誰とも会話をしていなかったのだ。
最後のお見送りの時に、新婦さんに挨拶をして
まるで帳尻を合わせるかのように、あらためて遊びに訪ねることを約束した。

これじゃあ、知り合いと居酒屋に飲みに行ったのと変わらないよな。

結局、俺は俺であった。
いつもの俺のように
ほどほどに感動して、マイペースに酒を飲み、食事を楽しんできた。
結婚式そのものには、どうにも入り込めない自分がいた。
結婚をして幸せでよかったなあとは思うのだが、
いかに近しい友人であろうが、結婚そのものには
心から入り込んで感動できないというか、これがどうしても関心が持てないようなのだ。

俺にとっては、親しい友人が結婚した、という出来事であって
完全に友人のプライベートのことで
どうにも結婚式は俺の心の琴線に触れないのだ。
俺は何か人としての、情感に欠けているだろうか?

だから、自分なりに
今度、プレゼントを持参して訪ねて、あらためて新婦さんと友人を交えて
酒でも飲みながら会話をすることにしようと思う。

すまんがそれで許してくれ。
by masa3406 | 2009-10-08 03:18


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