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オタクの皮をかぶった肉食系女子

夜のバイト先に肩くらいまであるストレートの黒髪の新人の子が入ってきた。
意識をしているのかはわからないが、感じはどこか中川翔子に似ているように見える。
いろいろと会話をしてみると、どうやらその子はいわゆる
オタクの子のようで、基本的に1人でいることが好きで、家でネットゲームをしたり
ニコニコ動画を見たり、ネットをするのが好きなのだそうだ。
またコスプレも好きで、他にもオタ趣味があるらしく
ぱっと見には、この世界の子にしては地味で純粋そうな子とも見えなくもなかった。

俺は、格闘技とスポーツを見ること以外は特にオタクというわけではないが、
家で1人でネットなんかをするのは大変好きでもあり、
その部分では、それを聞いてどことなく親近感を覚えていた。
そして、俺と同じように1人が好きな草食系の子なのかなと
あろうことか錯覚をしていた。
とは言っても男と女だから、やや親近感を覚えた程度ではあるが。

今日は、ちょっと長く会話をする時間があり恋愛観の話題になったわけだが、
そこで近しいどころか、俺とはまったく別の肉食系の女子であることを知ることとなった。

まずその子は、付き合うなら絶対にイケ面であることが絶対条件なのだそうで、
イケ面のためなら尽くせるし、イケ面であれば貧乏でもいいのだそうだ。
もともとビジュアル系のバンドが好きだったらしく、美形好きなのであろう。

これが世に言うところの*ただしイケ面に限る。ということなのだろう。
世の中には、特に若い子にこういうこだわりのある子は、少なからずいるものだ。

以前の店で仲良くしていた子がまったく同じで、
付き合う男は美形じゃないと受けつけない。
という主張をその子が俺に常日頃からしていて、散々聞かされていたので
ああ この子も若い子にいがちな面食いの子なんだなと思った。

でも、イケ面はもてるから浮気をするんじゃないの?とちょっと意地悪な質問をしてみると
浮気されたら、自分もするので全く構わないのだとこともなげに答える。
とりあえず病気をもらって来ないでね。という感覚らしい。

また、話はそこで終わらずに ただしイケ面に限らないのもありなのだという。

それは、ただお金持ちであればいいのだそうだ。
それも不細工だったり太っていたりすると、男は自分の容姿に自信がない分、経験上
自分のために貢いだり尽くして頑張ってくれるのだという。
だから、金持ちのイケ面よりは金持ちの不細工のほうが好都合なのだそうだ。

そのために、日ごろ出会う人が
お金を持っているかどうか。腕時計や持ち物などを観察しているらしい。

俺は話を聞きながら、なんだか頭の中で
一般人の持ちうるであろう価値観としての整理ができずに混乱をしてきた。
どれもこれもが願望で、それらには整合性がないのだ。
また、いずれもそこに愛はあるのかい?とも感じた。
その子は将来、お金持ちと結婚をして楽をするのが願望なのだという。

以前の店で仲が良かった、物凄い面食いの子は自分の意思や考えに忠実で、
はっきり 性格もサッパリしていて、その自分の価値観の美意識に忠実なところなんかも
人間的にも好感を持てたものだが、

この子の話は聞いていても
非常にあざとく聞こえて、その割り切り感といいあまりいい印象を受けなかった。
仕事上では無害で接しやすいからそれでいいけど、
人間として見たら計算高くて、嫌な奴と話している感覚すら覚えた。

そこから、その子の自分を好きにさせる恋愛の駆け引きの話が延々と続いて
俺は得意げに話すその子の話を聞いていたら、なんだか疲れてしまった。
それは、他人を自分のいいようにいかにコントロールするかの手段の話だった。

根本的に他人には何も求めずに
自分の気持ちに正直に、気の向くままにでたとこ勝負の俺のライフスタイルとは
全く異なった世界の話だ。

人間はまるで相容れない価値観の話をずっと聞き続けることは、ストレスを感じるものらしい。

この子は20歳前半にして、オタクどころか、
人にもまれて普通の子よりもとんでもなく経験豊富なえらくスレた子なのだ。
典型的な職業病で、下心がある人間が数多く寄ってきて
そこで色恋を数々経験してきて、きっといろんな感覚が麻痺してしまったのであろう。

その子も認めていたが、オタクの皮をかぶった打算的な肉食系の女だったのだ。
彼女はそれを自覚していて、オタクで純粋な子を演じたり、うまく使い分けているのだそうだ。
俺もその印象操作にまんまと引っかかってしまっていたわけで、
己のまだまだ人を見る目の甘さを恥じた。

オタクどころか単なるリア充じゃん。と突っ込むと
ぜんぜんリア充じゃないよ!と否定はしていたが。

つくづく最初の印象は当てにはならず、人は見かけによらないものだと思わせる出来事だった。
安易に先入観を持ってはいけないのだ。

個人的には、俺は1本すじが通った自分の好き嫌いに忠実に生きるサッパリした人間が好きで、
まだ、イケ面じゃないと無理だと言う子の方が、人間的に正直で好きである。
by masa3406 | 2010-09-05 05:23


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