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解散

拠点のプロジェクトの仕事が一区切りつき、
全員が各々の持ち場に戻ることになり部署が解散になった。

俺は少しだけ残務で残るのだが、営業先から帰社してきてこうしてみんなで集まるのも
最後かと思ったら、物凄く寂しい気分になった。
外回りでハードな仕事だっただけに、みんな最後まで数字に追われていて
最終日だというのにくたびれていたように思う。

連日の暑さもそれに追い討ちをかけていた。
俺も同様に疲労困憊していた。

本当は、クールダウンをしていき
最後の日くらいはサボりながら余韻に浸りたかったのだけど
結局、仕事に忙殺されたまま、歓談会があるのでいつもよりも早上がりをしてきた。

フロアで、ここまでご苦労さんの意味もこめて全員にビールや食べ物が振舞われた。
業務が終了してから大勢がしばらくフロアに残って、
これまでの苦労を分かち合ったり、連絡先を交換したりした。

いつも表情が少なくクールな内勤の女性が、1人1番最初に帰って行ったのを見て
最後まで彼女らしいなと思った。

俺も、あちこちに動いて挨拶をして回った。
何人と会話をして、握手も何人としたか覚えていないほどだった。

感極まり涙を目に溜めた、仲良しのグループだった内勤の女性に
今までありがとうねと言われて、お別れの日を実感した。
俺も今までありがとうございました。と熱い握手をした。

上司の数人とも最後の総括的な話をしたのだが、俺はとても商品に対して常に研究熱心で
知識欲旺盛で、仕事に対する姿勢でまじめだったらしい。
俺なりには一生懸命こだわってやったことだっただけに、そう評価をしてもらえたのは
とてもうれしかった。

みんながガヤガヤと笑顔で会話をしている広いオフィスを見回しながら、
俺の脳裏には、冬の寒かった日や出張や
今までの色んな思い出が走馬灯のように思い出されてきた。
どれもこれも、何一つとして悪い思い出はなく、学生時代の部活のような日々だったと思う。
たぶん、これは生涯忘れることはないであろう濃厚な日々だった。

大勢でやる飲み会にも誘われていて、そっちにも顔を出したかったのだが、
付き合いを優先して、仲良くしている5人で会社の近くの居酒屋に飲みにいった。
飲みの席では、みんなこれまでの仕事への苦労の話題が中心だった。

それだけ、仕事にみんな真面目に向き合っていたからだと思う。
こうして、仲間と苦楽を分かち合えるのが今日で終わりかと思うと、
また寂しい気持ちになった。

終電の時間になったので、飲み会はお開きになって、
同じ駅から通ういつもつるんでいた仲間と、もう1人と一緒に
また近所の居酒屋に行った。

俺は、しばらく残務で残るとは言え
一部の仲間しか出勤してこないオフィスは、もはや違う環境とも言えた。
どこかぽっかりと心の中に穴が開いてしまったような気がして、
寂しくなると何度も仲間に言った。
もう、毎日のように愚痴をメールしたりつるんでいたこの人とも
一緒に過ごせないのだ。

まだ、今日も抜け殻のようでしばらくは引きずるだろうけど、
残務と新しい部署での仕事をがんばりたいと思う。
by masa3406 | 2012-07-17 18:59


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